学生時代からオリンピック・アスリートとして活躍した、荻原健司氏。引退後は教育活動を積極的に行い、2004年には参議院議員に当選。現在は経済産業大臣政務官を務め、政治家として走り続ける荻原氏にお話を伺った。
アクションを起こすのは自分自身
大学へ入学した年にオリンピックに出場した荻原氏。弟の次晴氏と共に、国際舞台での輝かしい姿は、印象的だった。
「学生時代は、とにかくスキーに打ち込んでいました。非常に努力をしていましたが、将来について常に悩んでいました。希望する職業もなく、スポーツを続けていくことに不安を感じていました。今でも悩みは尽きないですけどね。でも、人生は悩みがないと、自分を高める努力をしないでしょう。悩みのない人なんて、世の中にいないですよ」
“悩み”と上手な付き合い方ができるのは、スポーツを経験してきたおかげだという。その経験は今の仕事にも大いに役に立っている。
「スポーツでは、スタートをしたら戦うのは自分。レースをどのように進めるのか計画し、すべて自分で決断するのです。人生や仕事も同じ。一歩を踏み出すのは自分しかいない。悩むことは当然のことですが、悩みすぎて時間が過ぎ去ってしまうのはもったいないこと。自分自身で行動を起こさない限り、状況は何も変わらないのです」
日本の教育を問題視する荻原氏は、政治家になってからも全国各地の小中学校で講演を行っている。試行錯誤をしながらも、何らかのアクションをすることが重要なのだ。
自信が発信力を生む
「スキーは幼少期から続けていて、スキーを愛しています。その気持ちは誰にも負けないと思っています。是非皆さんも“誰にも負けない”という自分の得意分野を持ってください。学生である今のうちに見つけておくことが、自信につながります。そのためには、まず自分自身をよく見つめ直してください。自分の好きなことは何なのか。自分に合っているものは何なのか。たくさんの情報の中からつかみとってほしい」
スポーツは、己との戦い。選手をしていた時から荻原氏は自己分析を行い、世界記録に挑戦し続けた。
「自分の甘さを知ることも大事。自分自身を理解していないために悩むこともあると思います。自分を把握してこそ、初めて独自の意見が生まれる。そして、周囲へ発信して働きかけることができます」
大目標に向かっての選択
「人生を通じて、どういうことに取り組みたいのか。何のために今日を生きているのか。自分の方向性を考えてみてください。ゴールの設定がなく働くことは、会社にも本人にとっても不幸なことです。人生に掲げた大目標があったら、達成する道のりに転職があっても構わないと思います。私は、政治家になりたくてなった訳ではないのです。日本の社会をより良くしたいという目標があって、その手段として政治家を選びました。国政に参加することで、多くの人に自分の考えや活動を発信できると思ったのです。目標を定めて、それに向かって真面目に取り組むこと。結果は別にして、とにかく行動してみてください。一生懸命がんばる人には、自然と周りに人が集まってきます。いろいろな人からの協力が得られた時、また少し成功に近づくことができるはずです」
- 経済産業大臣政務官
- 荻原 健司氏
1969年生まれ。早稲田大学人間科学部卒業。ノルディック複合の選手としてオリンピック団体戦で2連覇、ワールドカップ個人総合で3連覇という前人未到の成績を収める。2002年引退後は、子供たちがスポーツを楽しめるように教育支援活動に力を注いでいる。2004年、参議院選挙に初当選。現在は、経済産業大臣政務官を務めている。
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