子役時代から数えて芸歴は12年。高校時代の留学経験や大学時代のこと、“女優”という仕事に対する思いを語ってもらいました。
仕事を離れ自分と向き合ってみて初めて気づいた“女優”の面白さ
10歳でCMデビューして以来、ずっと芸能界で仕事をしてきましたが、「女優」という仕事を意識したのは、高2の時。仕事を休んで1年間、カナダへ留学した時でした。留学は小さい頃からの夢で、中学時代に英語を勉強しはじめたらすごく楽しかったこともあって、だったら英語圏へ行こう!と決めました。
ところが、誰ひとり知っている人のいないところへポンと飛び込んでみたら、自分がどう思うのかが常に求められ、初めて自分自身とじっくり向き合うことを経験しました。留学して精神的にかなりたくましくなりました(笑)。
それまでは、仕事の現場でたくさんの大人たちに囲まれて、おもちゃ箱を引っくり返したような楽しい空間のなかで過ごしているという感覚で、“仕事”をしているという意識はありませんでした。でも、仕事をいったん離れて自分自身と向き合ってみて、「私がやりたいことは女優なんだ」とあらためて気づかされました。
ちょうど1年前に大学を卒業し“仕事”だけに集中できるようになりました。学生時代はいつも限られた時間の中で戦っていたので、授業に出られない時は友達のノートを借りたり、先生に自分から交渉したり。就職活動シーズンには、今日の私みたいにリクルートスーツを着て、就職活動に向かう友達を「がんばれ!」とドキドキしながら応援していました。
可能性を信じて思いをカタチに変える努力を
大学時代の4年間って、誰もが何をしたいかを見つけ出し、これからの人生、どう生きていきたいかを模索する時間だと思うんです。私自身は、やりたいことは見えていたけれど、何事も経験して自分の肌で感じてみたい!と思っていたので、留学で身につけた英語のスキルを磨いたり、いろんな人と会話をしたり、先生方とは「人生の先輩」として接して、たくさんの刺激を受けた4年間でした。
“仕事”って、“働く”ってどういうことだろう、と考える時、真っ先に浮かぶのが、「生きるために働くのか、働くために生きるのか」というフレーズ。答えはなかなか見つからないけれど、「考えることが大事」なんだと思います。ただ学生時代なら、やりたくないと思えばそこで止めることもできるし、やりたかったらとことんやれる。思いっきり自分本位でいられたけれど、仕事には必ず“責任”が伴います。その責任をどこまで担えるかが、社会人には問われるのだろうと思います。
大切なのは、自分の可能性を信じて思いをカタチに変える努力をすること。たとえ失敗してもいいから、納得がいくまで自分の思いを大切にすることが大事。私は11歳で初めて知った映画の撮影現場の楽しさが、今も心にしっかりと焼き付いています。役者というのは、どんな経験でも無駄なことって一つもないと思います。自分がどう生きているか、すべて演技に反映されてしまう。これは、相当な覚悟が必要です(笑)。
女優
前田 愛氏
1983年東京生まれ。’93年『マクドナルド』のCMでデビュー。『あっぱれさんま大先生』に出演後、映画、テレビなどで活躍する若手実力派女優。最新作は、映画『THE
焼肉ムービー プルコギ』(GW公開予定)ほか、映画『キノの旅』ではキノ役で声優に初挑戦と幅広い分野で活躍中。





