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伊藤 弘 どんな仕事でも、とことん考えてとことん粘ることが次につながる

国内外を舞台に活躍するデザイナー集団GROOVISIONS代表 伊藤弘氏。
デザインを通じて、新たなコミュニケーションを生み出し、受け手に感動を与えることが仕事の醍醐味と話す。
伊藤氏の考える、プロフェッショナルとは何かについてお話を伺った。

 

「モノをつくって生活していけたら」誰もがもつ夢を描いていた

伊藤氏は、グラフィック、映像、プロダクト、音楽CDのジャケットやプロモーションビデオなど多彩な活動を展開するデザイナーだ。そんな伊藤氏も、かつては京都でデザインを学ぶ学生の一人だった。
 「音楽活動に熱中していて、あまり、真面目な大学生じゃなかったですね(笑)。授業にも熱心ではなかったし、いつも本を読んだり映画を観たりしていました。でも、将来は漠然と『なにかモノを作って生活できるといいな』とは思っていました。とても真面目とは言えない学生だったのに、まさかこうして、デザイナーの王道を歩むとは夢にも思っていませんでした」
 とは言え、大学の研究室にはちょこちょこ顔を出していた。研究室にあるコンピュータを使って、作品を作るためだった。
 「当時のパソコンのスペックは、今の携帯電話と同じくらい?(笑)。それを駆使して映像作品などを作っていました。それを海外のフェスティバルやコンペに送ったりしていました」

 

人との出会いが刺激となり作品を生み出す原動力となる

伊藤氏は、1993年に京都でGROOVISIONSを設立。1997年には東京に事務所を移転。現在、代表を務めるデザイン事務所では、デザイナーなどメンバー10数名を抱える。
 「グラフィックデザイナーの仕事って、つくづくコミュニケーションの仕事だと思うんですね。人との出会いがあって、お互いの胸に飛び込み、とことん話し合って作り上げていく。それが刺激となって、新しい作品を生み出す原動力になるんですね」

そうして生み出された作品のなかで、GROOVISIONSの代表作とも言えるのが、「chappie」だ。「chappie」は、もともとゲームのためのネタの一つだった。それが、不動の人気を得て、キャラクターとして知名度を高め、今もタレントとして活躍している。

一見、冷静沈着に見える伊藤氏だが、実はchappieを含めて、いろいろな失敗もたくさん経験してきたと語る。

 

情熱を継続できれば、いつか才能を超える時が来る

仕事をしていく上で、最も大切なことは何だろうか。伊藤氏の場合、それは「スペシャリストになることだ」と断言する。
 「デザインに限らず、働くことは、決して楽しいことばかりじゃないし、思っている以上に大変なことも多い。けれど、どんな仕事でも、その仕事のスペシャリストになってこそ醍醐味が味わえるはずです。そのためには、きちんと自分の頭で考えなければならない。だから、うちのメンバーに対しては、とにかく自分でよく考えることを要求しています。受け手に感動を与えるためには、考えて、考えて、粘ること、それが不可欠です」

デザイナーは才能だ、という人もいる。しかし伊藤氏は、それと同等に大切なものもあると言う。
「一つのことを10年頑張ってみると、やはり10年かけなければ不可能な成果が生まれることもあります。情熱を継続させることが、実はどんな仕事にも大切だったりするものだと思います」

 

プロフィール

デザイナー  伊藤 弘氏GROOVISIONS代表
デザイナー
伊藤 弘

GROOVISIONSは、1993年に設立したデザイングループ。グラフィックやムービーを中心に、プロダクト、インテリア、ファッション、ウェブと様々な領域でデザインを行う。
また、主に海外ではファインアートの展覧会にも数多く参加、タレント「chappie」のマネージメントを行うなど、ジャンルにとらわれない活動が注目されている。
www.groovisions.com

 

chappie(チャッピー)chappie(チャッピー)
GROOVISIONS所属タレント。
着せ替えと増殖をテーマに1995年春から様々な媒体に登場し、おもに広告キャラクターとして活躍。1999年には「Welcoming Morning」でメジャーCDデビュー。
また、日本のみならず海外ではファインアートとして高い評価を獲得、各国のメディアで紹介される。
アメリカ、ヨーロッパを中心とした大規模な展覧会での展示も数多く、世界中にチャッピーマニアを増やし続けている。

 

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