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堀場 雅夫 仕事とは、自分の人生を幸せにするための手段である

『イヤならやめろ!』『やるだけやってみろ!』など、数多くの著書を抱える堀場製作所 最高顧問 堀場雅夫氏。
本のタイトルからも強烈なメッセージが送られるように、仕事や人生に関する堀場氏の持論を語っていただいた。

 

自分の人生設計があればフリーターでもいい

現在の社会におけるフリーターの増加。社会問題に発展したこの深刻な状況に、国を挙げて対策が講じられている。しかし、堀場氏の考えは必ずしもフリーターに対して悲観的ではない。
 「フリーターにも2種類あると思います。一つは、目的もなく正社員より自由度があるというだけのタイプ。もう一つは、自分の人生設計があって、その通過点として結果的にフリーターを選択しているタイプです。前者に関しては問題だと思いますが、後者の場合は、むしろ企業に所属する人よりも人生を真面目に考えているように思えます」
 フリーターという選択肢が、自分の人生の目的のために必要な手段なのであれば、堀場氏は何ら問題ないという。
 「フリーターが駄目だとか、いい企業に入れとかを論じる以前に、自分の人生が何なのか、何のために生きているのかということを学生たちには真剣に考えてほしいのです。まずは自分の人生における目的を見つけ、その目的を達成するために、何をするかを決めるべきなのです」

 

仕事は目的を達成するための手段

「仕事は手段である」という持論を展開する堀場氏は、社員に対して“愛社精神”は必要ないと常日頃から話している。
 「会社はあくまでも自分の目標を達成するための通り道。会社のためではなく自分のために働く。つまり仕事とは、目的を達成するための手段であると思っています。しかし、今の社会では就職が目的になっている。就職で目的を果たしてしまったから、仕事が面白くないなどの問題が出る。私は、面白くないのに仕事をするのはおかしいと思います。私の会社では“おもしろ おかしく”を社是にしています。目的のために仕事を選び、会社を選ぶ。目的へと進むために働けば、仕事が面白くなる」
 そしてその目的も難しく考える必要はない。
 「誰しも幸せになりたいはず。不幸になりたい人はいないと思う。なら、自分が何をすれば幸せになるのかを考えれば、自ずと目的が見えてきます。決してベンチャー的な事でなくてもいい。いい結婚をして子供に恵まれ、家族仲良く暮らすことでもいい。そのためにお金が必要だから、いい給料をもらえる会社に入るという考え方なら、何も問題はないのです。でもちょっとそれだけでは淋しいですね」

 

保証できるのは、“今”という時間だけ

何をすれば幸せなのか?この答えを見つけるためには、今という時間を大切にするべきだと堀場氏は考える。
 「学生の皆さんには、自分の人生を大切にしてほしい。人生は一回限り。自分の人生を幸せに過ごしたいなら、今、全力を尽くしてください。私達は4次元の世界に住んでいます。X軸、Y軸、Z軸という3次元の軸に、時間という軸が加わります。同じ場所で同じ人と再会することはできても、同じ時間には再会できません。どんなことをしても、1秒たりともバックできないのです。そして、あなたの未来は誰にもわかりません。しかし、ひとつだけ保証できるのは、“今”。素晴らしい未来を迎えるためには、今を全力で過ごすことです。すると、自ずと自分の未来、自分の目的が見えてくるのです」

 

プロフィール

堀場 雅夫氏株式会社 堀場製作所
最高顧問
堀場 雅夫

1924年生まれ。1945年に京都大学理学部在学中に堀場無線研究所を創立。1953年にベンチャーのビジネスモデルともいえる堀場製作所を設立し、分析機器のトップメーカーへと躍進。1978年に会長に就任。現在は、日本新事業支援機関協議会会長なども務める。『イヤならやめろ!』(日本経済新聞社)『出る杭になれ!』(祥伝社)『やるだけやってみろ!』(日本経済新聞社)など著書も多数。

 

やるだけやってみろ!(日本経済新聞出社)やるだけやってみろ!
(日本経済新聞出社)

日本の元気印・堀場氏が贈る「この国への応援歌」。少子高齢化やフリーター問題は、むしろ新しい日本をつくるチャンス。教育の改革から起業支援による活性化まで、独自のポジティブ発想で明るい近未来を展望する。

 

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