共同購入ができる「ギャザリング」など、インターネットをフル活用した新しい流通形態を創り出す株式会社ネットプライスドットコム。代表取締役社長 兼 グループCEOである佐藤輝英氏に、会社の立ち上げに参画した学生時代から、現在の働き方、生き方についてお聞きした。
タダでもやる!
両親とも経営者という稀有なDNAを持つ佐藤氏。幼少の頃よりゼロから商売を創る面白さを目の当たりにしてきたという。
「いつも両親の側で客商売を見ていたので、お客様が求めているのが何なのかを想像することは今でも好きです。また育った環境の影響もあり、自分が創業者としてビジネスをしたいという想いは小さいころからずっと持っていました」
1993年、大学1年生のとき、初めて“インターネット”に出会い衝撃をうけました。世界中の情報がリアルタイムで手に入る。世界中と繋がる感覚。これこそビジネスにしたい!と、もう夢中になりましたね。
大学3年になる頃「インターネット上で買い物をする“eコマース(電子商取引)”が出始めてきて、これは今後拡大するだろうと確信しました。でも、その頃は、ネットで商品を買ってもクレジットカードの情報はFAXで送るなど、まだまだインフラが整っていませんでした。そこでオンラインでの決済ビジネスを日本でやりたいと、いろいろ調べているうちに、アメリカの会社から、日本でやりたいなら北尾吉孝氏(当時 ソフトバンク常務)に会ってみたら、と紹介頂くことができました。北尾さんに初めてお会いしたときの迫力は忘れられません。『どうなるか分からんぞ。タダでもやるか?』と詰め寄られて驚きましたが、飛び込もうという意志はすでに固まっていました」
翌日から北尾さんの下で働き始め、数ヵ月後にはEC決済サービスの会社を立ち上げました。
チャンスは、今この瞬間
「大手企業に就職した友人たちを見て、これは絶対後には引き返せないと腹をくくりました。自分が置かれたどんな状況でもベストを尽くせなければ、何もできない。人生は、成長するためのもの。どうせ生きるのならば、ド真剣にやるほうがいい。何事もできるところまで精一杯やって突き抜けたいと思っています。自分にとって、仕事は“私事”(しごと)。これが一番エネルギーが出ますし、そうすることで成長が実感できます」
1999年、インターネットにおける電子商取引を目的として株式会社ネットプライス(現:株式会社ネットプライスドットコム)を設立。現在は海外にも展開、国内外の消費者へ新たな価値を提供し、まさしく“ネット流通革命”を先導している。
「転がってきたチャンスは必ず掴み取って、最大の力を注ぎます。人間は、お金がない、時間がないなど、“やらない”理由はいくらでも思いつきます。でも、チャンスをとっておくことはできないのです。気づいた瞬間に“やろう!”と立ち上がれるかどうかが、勝負の分かれ道です」
人生を主動せよ
学生時代は3つのゼミをかけもちし、体育会系のラグビーサークルにも所属していたのだそう。情熱の塊のような佐藤氏から、これから働く若者にアドバイスをお聞きした。
「今は、大企業でも未来が読みにくい激変の時代。変化の時代はチャレンジしないことが逆にリスクになります。予想のつかない世の中では、守りよりも攻めの姿勢でないと生き残れないのです。仮に会社を辞めたとしても実力が残るような働き方をして、“変化する側”に立つべきです。
そして、会社や人に依存しないこと。自分の人生のハンドルは、自分で握ってください。自分の体験から、自ら最終的な決断をした方が、窮地に陥ったときでも踏ん張りがきくので成功につながりやすいと思います。たとえ、ハンドル・ミスをしたとしても、交通事故では命を落とすかもしれませんが、ビジネスでは死ぬことはありません(笑)。もっと自己中心的に自分自身の人生を創り上げて欲しいです」
株式会社 ネットプライスドットコム
代表取締役社長 兼 グループCEO
佐藤 輝英氏
1975年愛媛県生まれ。慶応義塾大学SFC卒業。在学中に北尾吉孝氏と出会い、サイバーキャッシュ株式会社(現:SBIベリトランス株式会社)の立ち上げに参加し、2000年4月、株式会社ネットプライスの代表取締役社長 兼 CEOに就任。プライベートでは、仕事と家庭の両立もこなす、1児の父親。
ギャザリング
商品の購入申し込みが増えるごとに、商品の価格が段階的に安くなる、インターネットを使った共同購入の仕組み。インターネット上ならではの新たな販売モデルとして拡大を続けている。
http://www.netprice.co.jp/





