市場のニーズをクルマづくりに反映させるためには、情報が欠かせない。
だから、好奇心のアンテナを高く広く張り、自身に情報を取り込むべき。
その地道な努力は必ず結果につながると、私は信じ、実践している。
人を楽しませる仕事は何かを考えた
目標を定め、実現するために足りないことを補うべき。そう思った私は学生時代、社会に出るにあたって今の自分に何が足りないかを考え、社会人と話す機会の多い飲食店でアルバイトをしていました。そこでは、人とのコミュニケーションを通じて自分が持っていないたくさんの知識を吸収すると共に、相手の求めるサービスは何かを常に探る癖をつけることができましたね。
就職活動においても、“人を楽しませることができる仕事”をしたいと考え、業界を絞らずに様々な企業をまわりました。最終的に自動車メーカーを選んだ理由の一つが、それまでの人生を振り返り自分が楽しんでいたシーンを思い返した時、そこには他の移動手段では醸し出すことのできない独特の空間を提供してくれる〝クルマ〟が常にあったから。その上で、日本において多くのお客様方にご支持いただいている目安となる「市場シェア」と、「海外市場展開への積極性」が決め手になりました。
自分の将来を考え、まずは国内営業に
自分のキャリアプランを考えた時、まずはマーケットで高いシェアを獲得してきた日本国内市場で販売の仕組みをしっかり理解して、ある程度のキャリアを積んだ後に、海外市場を経験したいと考えました。それで入社後に希望し、配属された部署が国内営業部です。
トヨタが生み出すクルマを、いかにお客様に受け入れていただけるようにするか。発売に向けての車種コンセプトや販売ターゲットの設定などの販売方針立案を始め、データに基づく需要を予測した上での先々の生産台数の決定など、メーカーの中では最もお客様に近い所に身を置く部署です。日本全国販売店の方々とのコミュニケーションを通じて市場のニーズを吸い上げ、できるかぎりクルマづくりに反映させることに力を入れていました。
私が持っていなかった、逆転の発想
販売方針策定の結果は、販売台数となって明確に表れます。それがやりがいであり、同時にプレッシャーでもありました。ある時、他メーカーからのライバル車出現により私の担当していた車種の販売台数が低下し始めたことがありました。
そこで私は、売れ筋のグレードにオプションを付けて割安感を出すことで対抗しようとしました。しかし上司は反論。新たな需要を掘り起こすためには、これまでとは異なるターゲットに向けた商品の魅力アップが必要だと。敢えて売れ筋ではなかったグレードをベースにした特別仕様車を投入することにより結果として販売台数が増加したのです。柔軟な発想が必要であると身を持って体験しましたね。それ以来、自分の決定を客観視して、本当に最善案なのかを何度も確かめるようになりました。
人が何を考え、何を欲しているのか
現在はグローバル営業企画部へと異動し、あるクルマのグローバル視点での世界的な商品企画に携わっています。こだわっているのは“現地現物”。その地域に出向き、本当のニーズを目で見て肌で感じ取ることを大切にしています。開発コンセプトの段階から携わるだけに、私がその地域のニーズに気づかなければ、結果としてその地域に受け入れられないクルマとして商品化されてしまうのです。だからこそ、常に各方面にアンテナを張り、世の中がどのように動いているかを敏感に捉えていたいですね。
これこそが、仕事をする上で必要な発想力につながり、自身の成長につながると思うのです。大学生活においても、アンテナをできるだけ高く広く張ることを心がけてください。
グローバル営業企画部
第2商品計画室 2グループ
堀 大介氏
2000年入社。日本国内の販売戦略を立案する国内営業を6年間経験した後、現在はグローバル視点での商品企画を担当。地域ユーザーニーズを商品企画へ織り込むことや市場動向を見据えた販売台数、価格の立案にやりがいを感じている。







